紫波町では町民待望の図書館づくりが始まっています。

設計から、本が棚に入るまで、どうやって図書館ができるのか?そのプロセスを町の皆さんと一緒に追っていきたい!

そんな思いから、図書館ができるまでの記録を司書の日々から綴っていくことにしました。
図書館を一からつくるという一生に一度あるかないかの経験。

初めてなのは町の皆さんと同じです。 そこに立ち会える幸せを感じながら、最善の道を模索して悩みながら進んでいます。
紫波町の誰もが困ったとき、悲しいとき、楽しいとき、それ以外の何でもないときにも

「図書館に行こう!」と自然に足が向くような、頼れる存在になれますように。



2010年11月17日水曜日

初めての講師


人前で話すのは教育実習以来で、緊張のようす。

「図書館で働くということ。~司書の現場から」というタイトルで、
図書館をつくり育てる会のみなさん主催の会で、
今までの経験談を少しお話させていただきました。

図書館の仕事の、目に見えている部分は氷山の一角。

図書館員のイメージがちょっと変わっていたらいいなと思います。

2時間私のしどろもどろの話にも
熱心に耳を傾けてくださる姿勢、
新図書館に対する期待の大きさ、
アンケートの感想にある前向きなコメント。

まだまだがんばらねば!!と逆にエネルギーを充填された夜でした。

2010年10月1日金曜日

紫波ワイン


今年は銅賞受賞!

7月に行われたJapan Wine Competition(国産ワインコンクール)2010で、
この紫波フルーツパークの白ワイン「プレミアム リースリング・リオン2009」が
国内改良等品種(白)の部門で、銅賞を受賞しました!

県内一の葡萄の生産地ならではのお楽しみ。
葡萄がおいしければ、ワインもおいしくなるのですね!

もったいなくてまだ飲んでおりません。

2010年9月24日金曜日

装備講習会


講師の方が、手取り足取りレクチャー中。

図書館で本を管理するために、また長く使ってもらえるように、
必要不可欠なのが、本に「装備」をすること。

地元書店さんに、紫波町仕様に本を正しく「装備」していただくため
講師の方をお招きして、講習会を開きました。

特にフィルムコートという透明なシールのようなカバーを
本全体にかける技。

これが簡単そうでいて、難しい!
この技をマスターし、これから1万冊以上の購入本を
プロ並に仕上げてもらうという難題を
書店さんたちにぶつけてしまっております。

本当に器用な方揃いで、安心しました。

第2回、第3回と講習会は続きます。

2010年9月19日日曜日

本を装備する その2


ICタグ、3種類。

新図書館では、この「ICタグ」を1枚ずつ貼っていきます。

このICタグに、情報を書き込むことで
貸出、返却などができるようになります。

それじゃ、バーコードをピッと読みとるのと同じでは?

いえいえ、これがあると
自動貸出機に本をかざせば、
自分で借りる手続きができるようになります。

1冊1冊ではなく一度に重ねて貸出できるようになります。

といっても、私にとっても初めてで未知の部分ばかり。

ICタグの特長や欠点、貼る位置などを勉強中です。

2010年9月18日土曜日

本を装備する その1



図書館の本についていて、本屋さんの本についていないもの。
それは何でしょう?

おもに3つあります。
①背ラベル
②バーコードラベル
③透明なフィルムコート

この写真は②です。

上の方には「紫波町図書館」の文字、下の方には
10桁の数字を表す番号とバーコード。

将来の最大の所蔵数や使いやすさを考え、10桁にしました。
上の方のフォントと色は
「オガール地区デザインガイドライン」にそってできるだけ
すべてのデザインが統一された後でも違和感がないものに。

ちなみにこの緑色の名前は「千載緑」。

千載=1千年にもわたる長い年月、
紫波町のこの豊かな緑が続きますように・・・と願いをこめてみました。

2010年8月26日木曜日

日詰まつり


日詰商店街を通るにぎやかな山車

写真の腕がいまいちで、わかりづらいですが、
商店街が一変した日詰祭りの夜。

こんなにたくさんの紫波町民を見たのは初めてです。
商店街がびっしり人で埋め尽くされました。

子どものよく通るかけ声とともに、
毎年作り替えられるという力強くて美しい4つの山車が
進んでいきます。

2010年8月25日水曜日

模型でみると…


設計事務所さん作、模型です。

紫波中央駅から正面には、
このような通り(緑の大通り、ブールバール)が出現します。

図書館は左側の建物一階部分の予定です。
これは初期の設計に基づいた模型で、
完成イメージはこのとおりはありませんが、
緑の木陰のもとで、本を読んだりすることができそうです。

図書館にとっては、とてもうれしいプレゼント。
岩手公園敷地内にあった旧岩手県立図書館にも
木陰のベンチがいくつもあり
そこで本を読むのが至福の時間でした。
めざせ「緑陰で読書」図書館!

2010年8月20日金曜日

設計協議


設計協議のようす

設計業者さんと、打ち合わせです。


設計の段階から、実際に図書館を運営する司書が参加することは
大変まれなことだと、以前お聞きしました。


文字通りの「図書館をつくる」仕事です。
「いつか図書館をつくるのが夢」と思い続けていたけれど、
本当に叶う日が来るとは。


願い続ければいつか叶うというのは本当ですね。


さて、本日はこちらの意見を設計側に伝えるという序の段階でしたが、
特に気になったのは、図書館の床材。


設計側から根津美術館の展示室1~6で使われている床材(コルク材)の提案がありました。
図書館の床は、フローリングやカーペットが一般的。


後日、根津美術館で実物を見て、触れて、踏みしめてきましたが、
コルクと思えない質感とデザイン。


硬すぎず、歩きやすく、掃除もしやすく、
ぴったりな材質に思えました。


が、コスト面からは厳しいとのこと・・・。
理想は高くもちたいですが、現実には予算の壁があります。


専門家のみなさんと知恵を絞りあって、最上のものがつくれたらいいですね。

2010年8月12日木曜日

自転車の町


意外と知られていないようですが、
紫波町は自転車競技をする人たちにとってうれしい町。

なんと!町営の自転車競技場があります。

紫波自転車競技場の設置は1968年。町内の高校には自転車部もあり、
OBの競輪選手(紫波町在住)佐藤友和さんは
先日8月8日のG1で優勝されました!おめでとうございます!


写真ではわかりにくいですが、初めて目にしたバンク(走行路)はかなりの傾斜。

自転車で走ることはおろか、立つことさえできるかどうか。

一般の無料開放日は、9月12、26日、10月3日いずれも日曜AM10時から12時だそうです。
興味ある方はこの機会にぜひ!(*2010年度は終了しました。)
そしてもうひとつ、葡萄畑や林檎畑の横を疾走するロードレースコースもあります。
それはまた今度。

古代ハス


ブログタイトルの下の写真は、現在、五郎沼→古代ハス→紫波町競輪場→金山太鼓と変わっています。
五郎沼では古代ハスが見頃(8月上旬現在)。



近くにこの古代ハスのいわれが記された看板がありました。

800年以上前の五郎沼の蓮が、奥州平泉・金色堂の藤原泰衡の首に手向けられ、その種子が大賀博士と生命工学によって今によみがえり、こうして元の沼にかえってくるとは、なんとドラマチック!



咲き始めは鮮やかで瑞々しい色。
花はもちろん美しいですが、葉の上で玉になった朝露も見入ってしまいます。

2010年8月10日火曜日

志波三山(しわさんざん)


志波三山

夕日が沈んだ数分間のマジックアワー。本庁舎屋上からの夕日です。

シルエットになった3つの山は志波三山と呼ばれ、紫波郡を代表する山々です。

左から、頂上が台形になっている東根山(あづまねさん)、中央の三角が南昌山(なんしょうざん)、右側が箱ヶ森(はこがもり)。

紫波町のシンボルは東根山。東根太郎の昔話が眠っています。
紫波町に伝承される昔話は遠野市に負けない豊富さだと聞きました。
大切に受け継がれてきた遠い紫波の祖先からの声。

未来の紫波の子どもたちに残せるよう、できるだけ収集して、図書館から発信したいものです。

2010年8月5日木曜日

胡堂文庫の整理

                     胡堂文庫の本を整理

昭和38年に、銭形平次で有名な作家、名誉町民の野村胡堂が
基金を贈ったことからスタートした胡堂文庫。
町の唯一の図書室としてがんばってきました。
その中から新しい図書館へ持っていくものの選別をしています。
小さいとはいえ、4万7千冊以上。
胡堂文庫の思い出の本たちから
お別れする資料を選ぶのは、つらい作業です。
一冊一冊見て選別するので、時間がかかります。

2010年8月4日水曜日

新しい図書館とは?

 
 
 こんな図書館がほしい!!という町の皆さんの10年の思いがつまった
「紫波町図書館基本構想・基本計画」が昨年、教育委員会より発行されました。
コンセプトは「知りたい」「学びたい」「遊びたい」を支援する図書館。
15ページに及ぶ構想の中から、それを実現するためには、実際どうやって運営するか?それにしたがってどんな資料を集めるか?
運営方針や収集方針を作ります。
図書館の方向付けとなるだけに慎重に考えます。

2010年7月28日水曜日

町の書店さんと

 

 地元の書店さんは町にとって大切な文化の拠点。
図書館と書店、双方があってこそ町がいきいきとします。
図書館に入る本は販売されているそのままの形ではなく、
貸出・返却などをデータで管理するためバーコードを張ったり、
消耗が激しくなっても永年耐えられるように、
透明なフィルムでカバーしたり、さまざまな「装備」が必要になります。

できるだけ町のみなさんに迅速に、そしていつまでも後世に残る形で
本を提供するため、書店さんと話し合いを重ねています。

緑の大通り担い手ワークショップ

 紫波町にはJR東北本線の3つの駅があります。
その真ん中、紫波中央駅の前に、新しい図書館が誕生します。
といっても、図書館だけが建つわけではありません。

PPPという手法で(詳しくは右のリンク集「紫波町PPPプロジェクト」「オガール紫波」をどうぞ)
紫波町役場と町の皆さんで作る民間がタッグを組んで、
ともに地域を盛り上げていくことをめざしているため、
図書館のほかに、さまざまな施設が結びつきあうように計画されています。たとえば、子育て応援の場、芸術活動できるスタジオ、地消地産のレストラン、紫波町産のモノが買えるお店、病院・・・。
その中心は町の人々の行き交う緑あふれる通りです。
実際どんな通りがあればいいだろう?
その通りを町のみんなで作って育てるためのワークショップ、
それが「緑の大通り担い手づくりワークショップ」です。
初参加でしたが、紫波町民のみなさんの熱意に圧倒された楽しい夜でした。
図書館が果たせる役割はいろいろありそうです。